ゲーム/アニメの「シュタインズ・ゲート」の原作者は、「運命石の扉」と書いて「シュタインズゲート」と呼ばせています。
ドイツ語で"stein"は「石」、英語で"gate" は「門」です。
"steins gate" を無理に訳してみれば「石門」です。
「シュタインズ・ゲート」の原作者は、「絶対者による改竄不可能な運命の選択」という意味を与えて、アトラクタフィールドの収束に立ち向う、主人公の闘いを描きたかったのかもしれません。
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ところで、「運命石」って実在しているって知っていましたか。
ロンドンのビッグベンで有名な国会議事堂の北側に、ウェストミンスター寺院があります。
この寺院に保管されている「戴冠の椅子」は1301年に作成されたので、その下には、歴代のスコットランド王が戴冠する時に使ったとされる「運命の石(Stone of Destiny)」が置かれていたそうなのです。
エドワード1世(ブランダジネット朝(1154~1399))がスコットランド遠征の際、戦利品として、この「運命の石」を、今のロンドンに持ち帰りました。
「運命の石」の返還は、スコットランドの人の悲願でありました。
そして、それは1996年に返還され、現在はエディンバラ城に保管されています。
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ロンドン滞在の最終日、私は、ウェストミンスター寺院を尋ねました。
この時期にロンドン出張があり、そこでアニメ「シュタインズゲート」が最終回を迎え、そして「運命石」を訪ねる旅の途中にあったことは、
「これが、シュタインズゲートの選択か」
と、呟かずにはいられませんでした。
『「リーダーシップを張れる政治家」が望まれている』と言われ続けていますが、私は、このフレーズ、かなり嫌いです。
65年程前に、
■カリスマとリーダシップを発揮し、
■戦後の復興を見事に成しとげ、
■欧州で突出した経済力を発揮し、
■公共事業を次々と打ち出して、失業率をかつてないレベルにまで低下させ、
■軍事力の増強を図り続け、米国や周辺の大国を威嚇し、国際発言力を爆発的に向上させた、優れた政治家がいました。
アドルフ・ヒトラー
という人物です。
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尖閣諸島問題や、北方領土問題、竹島問題、米軍基地問題で、
『我が国政府が、弱腰外交をしている』
と言われていますが、そんなこと「あったり前」じゃないですか。
馬鹿じゃなかろうか。
我が国は、
「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」
と、国家の最高規範である憲法で規定しているのです。
ピストル持っている相手に、「俺は正しい」と素手で立ちむかえば、撃ち殺されるに決っています。
『弱腰外交』が嫌なら、憲法第9条を撤廃(×改正)し、軍隊(×自衛隊)を設立し、核武装をするような政策をぶち上げて、世論を、その方向に誘導しなければなりません。
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リーダシップを持つ政治家が、そのまま、再軍備をする政治家になる、というのは短絡すぎており、論理破綻していることは認めます。
しかし、「リーダシップを持つ政治家」というのは、恐しいリスクを持っているということくらいは、当然に認識しておくべきです。
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私は、
■平和憲法を維持し、
■弱腰外交を支持し、
■のらりくらりとその場対応を続ける政治家を支援します。
別に、かっこよくて、マッチョな国家にならなくても、良いと思うし、そういうスマートな政府も期待していません。
我が国は、ドラえもんの「のび太」の生き方に学べば良いのです。