最近、電子辞書を貸与する図書館が登場しているらしいですね。
ニュースソースは、テレビニュースを見ていた嫁さん。
なんでも、一定期間が経過したら使用不能となるようにプログラムを仕込んでおくようにしておくのだそうです。
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電子書籍は、ほぼ間違いなく、将来の出版業界の態様を決定したといっても良いでしょう。
電子書籍の流通は、現在の本の価格を1/5~1/10まで下げます。
そこまで価格が下がった場合、無理して違法コピーを実施する理由が消えます。
# 缶コーヒーのコストで本が購入できるのに、面倒な違法ダウンロードする理由がない。
印刷プロセスや、在庫のコストが全部なくなれば、ここまでコストが落ちるのは、それほど無茶な話ではないと思うのです。
大衆は本を読む機会が十分に担保され、著作者は読者数に応じた対価を直接得ることができます。
どこをどう見ても、誰にも不利益はありません(既得権益者以外は)。
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それでは、将来の図書館はどうなるんだろう、と考えています。
# 別に「図書館戦争」を読んで触発されたという訳ではありませんが。
ま、間違いなく、図書館自体もバーチャル化するだろうな、と。
図書館が購入した電子書籍を、図書館の利用者がダウンロードする、という形態になることは間違いないでしょう。
指定期間後に、書籍への可読ができなくなるようになり、その時点を持って返却されたとみなされる、と。
問題は、それがどの程度の未来の話になるか、ということでしょうが、これは、著作権法の改正(公衆送信権(著23条)あたり)で解決がつくでしょう。
図書館自体がなくなることはないと思うのですが、その性質は大きく変化するような気がします。
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と言いながら、私自身は電子書籍リーダを持っていません。
理由は一つ。
『風呂で読めないから』
です。
# ま、これに関しては何度も記載してきましたので、今回は割愛。
それ以外にも、リーダが重い、リュックに無造作に放り込んでおけない、本の中に書込ができない、などもありますが、これはいずれ技術的に解決されるでしょうし。
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今、本は紙という有体物の媒体として、人々に愛されています。
しかし、書籍がこれが単なる情報伝達媒体としてのみ扱われるようになるのは、時間の問題でしょう。
時の権力者や政治体勢に依存しない態様の知識の伝達は、書籍の究極の目標です。
その意味でも、電子書籍は理想的な文化の継承手段と言えるでしょう。
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初音ミクといい、電子書籍といい、どうもこの時代は、我々に強いパラダイムシフトを要求するようです。
しんどい時代ですが、まあ、諦めるしかないのでしょう。
http://www.amazon.co.jp/図書館戦争[単行本]/dp/4840233616