私が、横断歩道のない、交通量の多い多車線の車道を横切ろうとする時に、
(極めて稀なのですが)「止まってしまう車」がいて、大変危険な思いをすることがあります。
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信号や横断歩道のない車道を横切るのは危険な行為なので、私は、自動車の動き、特に運転手の視線を追うことにしています。
運転手が、今どこに視線を向けているかを見て取り、どのように自動車を走らせているかを推測することは、安全な横断をする上で、とても重要であるからです。
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ところが、そのような私の目線に気がついた女性(ほぼ100%が中年以上の女性)の場合、車道のど真ん中で、いきなり自動車を止めてしまうのですよ。
これは、後続車との間で追突事故を発生させる、大変危険な行為です。
理由は大体分っているのです。
彼女達は「怯えている」のです。
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―― あれ? 横断しようとしているあの歩行者、凄い形相して私を見ている
―― なんか、分からないけど「怖い」!
―― ええっと、どうすればいいんだろう? 止まっちゃた方がいいのかな?
―― いいや!止まっちゃえ!!
と、朝の交通量の多い道路で、いきなり自動車を止めるものですから、道路はちょっとしたパニック状態になります。
そして、私は頭の中で組みたてていた横断のタイミングを失い、今度は(本当に)怒りの表情で、その運転者を睨めつけることになる、と。
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制御システムにおいては、「原因不明の事象が発生したら、問答無用で停止させる」というのが、基本的な考え方(フェールセーフ)です。
しかし、その場合でも、系(システム)全体の安全を担保することが条件です。
「なんか分からないけど、止まっちゃえ」という弱気な運転ポリシー、本当に止めて貰えませんでしょうか。
「弱気に対応しておけば安全」というのは、ご近所のコミュニケーションでは通用する運用なのかもしれませんが、
自動車運転の場合は、大惨事になることだってあるのです。
ハンドルを握る以上、社会インフラシステムを安全に運用する義務が課せられている、一員なのです。
交通法規に基づき、もっと「信念」をもって運転して下さい。