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2015-05-08 (無題) [長年日記]

ゴールデンウィーク明けの初日、会社からのメールでそれを知った。

ゴールデンウィークの2日目のことだったらしい。

そして、今日、初めて、彼が入退院を繰り返していたことを知った。

これまで、何度か大きな手術を繰り返していたらしいことも。

かつては同じグループのメンバだったのに、

私は何にも知らなかった。

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「江端さん。今、遺品を整理しているのですが」

と、後輩から言われた時、ボーッとしていた頭を、いきなり床にぶつけたような衝撃を受けた。

『遺品』 ―― 聞きなれない単語。

「これは、どうしましょうか」

彼が見せたのは、特許発明者のみに授与される米国特許証。

私は、

「御遺族に差し上げるように」

と言った後で、

「『とても素晴しい成果で、大変名誉なものです』とメッセージを添えて」

と彼に頼んだ。

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まだあんなに若かったのに、

優しくていい奴だったのに、

お子さんと奥さんを残して、

どんなに心配だっただろうか、

どんなに悲しかっただろうか、

どんなに苦しかっただろうか、

どんなにこの世の不条理に憤りを感じたことだろうか、

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帰宅の途、誰もいない深夜の雑木林の小道で、

私は泣いた。