『力のない主人公が、様々な苦難に直面しつつも、それらを乗り超えて、最後には成功する』
という、予定調和的なドラマが多いですよね。
でも、時々思うんですよ。
「前向きに、意気揚々として、希望を持って『夢を諦める』ドラマ」ってないものですかね。
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「諦める」とまで言わなくとも、
○「夢」の閾値(しきいち)を下げる
○「夢」のベータバージョンをリリースする
○「夢」を一旦、留保する
○「夢」へのアプローチ、または対象を変更する
ということは、私達が生きていく為に、日常的に、普通に行っていることです。
「夢」を究極に追求するということは、その為に究極的に不利益を詰み上げる覚悟を持つということです。
その不利益とは、恋人ができなかったり、社会的信用を失ったり、収入が得られなくなったり、下手をすると衣食住にも不足する、と言うことです。
私達は、そういう人を、日常的に「バカだ、アホだ」と陰口を叩いている一方で、「下町でロケットの部品を製造している話」に感動します。
ぶっちゃけて言えば、
「夢」は叶うことで、遡及してプロセスが評価され、
「夢」が叶わなかったら、一生バカにされ続ける、
と言うことです。
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「夢を諦める」ことは、もっと前向きに、もっと高く評価されるべきだ、と思うのです。
そして、
『私は自分のやりたいことが分からない』
という若い方達に、
「大丈夫。殆どの人が『分っていない』。そして、殆どの人が、別段、やりたいことを目指して生きている訳でもない」
と、きちんと教えて上げたいと思うんですよ。
その為には、「ドラマ」は、てっとり早い手段かな、と。
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♪あなたの夢を諦めないで~(岡村孝子)
と言う歌があります。
私も、何度か、そういう内容の手紙を貰ったことがあります。
でも、突っ込んでしまうんですよ。
「お前はどうなんだ?」
って。