「理系男子は、理屈っぽくて、色々知識をひけらかして、偉そうで、頭良さそうに振る舞うから嫌い」と文系女子が言います。
これは、概ね事実なのですが、一つだけ違うところがあります。
理系男子は、原則「頭が悪い」のです。
-----
何かお願いする時、理系男子でない者の多くは、状況「だけ」を説明する傾向があります。
(ここでは対立する概念として、便宜的に「文系女子」と称呼しますが、実際には現実には、理系男子を除く全ての人間のことです)
こんな感じ。
=====
「AさんがBをして、CさんがDをした結果、EさんがFという状況にになっている。ところが・・・・。しかし、その一方、Gさんに因れば、・・・ということになっているらしい」
と、ここで、話が唐突に終了。
=====
上記の文章だけで、文意を理解できる文系女子は、理系男子より、知能レベルが格段高いと断定して良いです。
私達、理系男子は、こういう、状況の説明だけの文章から文意を把握することはできない。
そういう風には「作られていない」からです。
理系男子は、一種の入出力装置、ブラックボックス、もっと簡単に言えば、パソコンと思って扱って貰うのが望ましいです。
こんな感じ。
=====
(1)お願いがあります。
(2)Gさんに、AさんとCさんとEさんの状況をインタビューして、現時点での状況を、私に教えて下さい。
(3)私が知っている事実は、以下の3つです。
(a)AさんがBをし、CさんがDをしたという話がある。
(b)これにより、EさんがFという状況になったという話がある。
(c)しかし、Gさんにの話からは、上記(a)(b)と矛盾が生じている。
(4)お願いしている理由は、AさんとCさんとEさんの状況が分からないと、次の打ち合わせの内容を決められないからです。
=====
上記のように「結論と依頼」を、一番最初に持ってくるという話し方は、効率もよく誤解も少ないというメリットがあります。
しかし、このような直接的なお願いは、我が国の文化に即していない、ということは、理解しています。
我が国は、直接的な「結論や依頼」を明言せずに、婉曲表現によって人間関係を緩やかに維持することを特徴とする文化を確立し、ここ1000年くらいうまくやってきました。
多分、これから先、1000年間も有効だと思います。
時間はかかるかもしれませんが、意図的に物事をはっきり言わないことによって、対立する観念を、武力行使なく纏めるというコミュニケーション手段は、世界に誇る素晴しいメソッドです。
----
しかし、理系男子は、できるだけ多くの情報を取得して、短時間で結論を出すことを、日々訓練されています。
そして、理系男子が扱う物(コンピュータ、製造装置、建築物、配電・排水等の設備、その他)は、「命令」によって動かす必要があります。
コンピュータに、背景の説明や自分の気持ちを入力しても、なーんにも答えてくれません。コンピュータは、コマンドプロンプトで命令を待っているだけの単なる、アホな装置です。
理系男子への依頼方法は、コンピュータと同じで良いのです。
我々は、そのように取り扱われることに「慣れている」のではなく、そのように取り扱われないと「動けない」のです。
-----
ただ、理系男子として言われて頂くと、文系女子のメソッドも、「時と場所を選べ!」と言いたいことがあります。
電話がかかってきたとします。
◯家の前の角のところに、石がでっぱったところががあるじゃない。
◯あそこって、カーブする時、死角になりやすいんだよね。
◯普段から十分気をつけていたのよ。
◯でも、今日はたまたま対向車に気を取られていたの
◯・・・
もし目の前に、
『自動車に跳ね飛された子供が、血を流しながら道路に横たわっている』
と、想像しながら、血の気の引いていく思いをして、こんな話を聞かされている当事者から、言わせて貰えば、
「結論を先に言え!」と、怒鳴る理系男子は、多分悪くない。