アニメ「刀語」全12話視聴完了。
原作もアニメも、どちらも心揺れた、最期の語り。
-----
―― 目的を果たせなかった者。
―― 志半ばで倒れた者、思いを遂げられなかった者。
―― 負けた者。挫けた者。朽ちた者。
―― 一生懸命頑張って、他のあらゆるすべてを犠牲にしてまで踏ん張って、
―― それでも行為が全く結果に繋がらず、努力は全く実を結ばず、
―― 理不尽に、あるいは不合理に、ただただ無惨に、ただただ不様に
―― どうしようもなく後悔しながら死んでいった者たち
( 刀語(カタナガタリ) 最終回ナレーション、 および、 刀語 第十二話 炎刀・銃 より引用)
-----
それは ――
まるで、成功して、笑うことにだけ価値のあるように振る舞われる、今の世の中にあって、
最期に事を成しとげることも、最期に笑うことも、決してできないであろうことを誰よりも自分で分かっていて、
毎日が、苦しくて、辛くて、それでも、そういう歩みを、自分では止めることができず、
ただただ、無為に負け続ける日々を生きる「私」を、
「在り」
と言ってくれているようで、
-----
あるいは ――
自分の肉体を自分の意思でコントロールできなくなり、
自分の精神で自分が何ものかも分からなくなる、
そういう人間の最期を、今はただ見ているしかない、この身にあって、
つまるところ、我々人間というのは、例外なく
―― 理不尽に、あるいは不合理に、ただただ無惨に、ただただ不様に
―― どうしようもなく後悔しながら死んでいく
結局、そういう「者」以外にはなれない。
そう、言ってくれているようでもあり、
―― 嬉しかった。
-----
最期に一言。
私のお気に入りは「敦賀迷彩」です。