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2013-07-25 『服が可哀想』という概念 [長年日記]

ウエディングドレスを試着を、私が覚えている限り25回を越えていた嫁さんと違いまして、私は服に興味がありません。

嫁さんは、服の取り扱いが杜撰(ずさん)な私に対して、『服が可哀想』というのですが、それは違うだろうと思うのです。

―― 犯罪や災害の被害者、世界各地の難民や貧困、可哀想と思うべき対象は山ほどあります。たかだか布きれが「可哀想」であってたまるものか ―― などと言う訳もなく、私は、大人しく服を片づけるのでした。

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私が、服を買いに行く時の動機は、「破れた」「太った」「もう汚れを隠せない」の3つしかありません。

そもそも、試着という行為が嫌いです。

3Dスキャナでスキャンして服を自動選択するとか、洋服屋にもITの導入が急がれます。

そもそも店員は「プロ」なのだから、試着が嫌いな消費者に対して、一目見て、商品を決定するくらいの眼力は欲しいものです。

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先日、夏用のスラックスが、同時期に全滅しまして、会社に履いていくズボンが、ついになくなりました。

そこで、嫁さんに黙って、会社の近くにある「洋服の青山」に入りました。「洋服の青山」を選んだ理由は、通勤路上に、その店があったからです。

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私は、店員さんに、

■一度はゴミ箱に放り込んだズボンを見せて「これと同じサイズの一番安いズボンを下さい」といい、

■選んで貰ったズボンを、試着時間10秒で裾を測って貰い、

■5秒後にそれを脱ぎ、

■その服と色違いの服を選んで、店員さんに渡しました。

実質、店内滞在時間は3分弱、というところだったと思います。

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先日、その服の存在が嫁さんにバレました。

嫁さんに「事前にちゃんと試着したよね」と問い詰められるのは、当然想定内です。

「勿論だとも」と応えました。

―― たとえ、15秒でも試着は試着です。